EQUARiUM USER GUIDE

EQUARiUM ユーザーガイド

EQUARiUM は EQ カーブアナライザーです。計測したい EQ プラグイン(またはハードウェアインサート)を 2 つのインスタンスで挟むだけで、その周波数特性 — 振幅・位相・群遅延 — をリアルタイムに可視化します。

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EQUARiUM とは

「この EQ、表示どおりのカーブになっているのか?」「このアウトボード、実際はどんな特性なのか?」に答えるプラグインです。テスト信号を使った本格的な伝達関数計測を、DAW に 2 つ挿すだけの操作で行えます。

  • 振幅特性(メインカーブ)に加えて、位相・群遅延をオーバーレイ表示できます。
  • EQ のノブを動かすと、カーブが数百 ms で追従します。
  • 対象のレイテンシは自動整合されます。リニアフェーズ EQ にも対応します。

対応環境: macOS (arm64) / VST3・AU・Standalone。

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セットアップ

トラック EQUARiUMSEND · G1 対象 EQ EQUARiUMRECEIVE · G1 出力
  1. 計測したい EQ のに EQUARiUM を挿します。1 つ目のインスタンスは自動で SEND になります。
  2. EQ のに EQUARiUM をもう 1 つ挿します。2 つ目は自動で RECEIVE になります。
  3. 両方が揃った瞬間に計測が自動で始まり、RECEIVE 側にカーブが表示されます。EQ のノブを動かして変化を確認してください。
  4. 複数トラックで同時に使う場合は、ペアごとに GROUP(1〜8)を合わせます。

重要: 計測中、このトラックの音は完全にミュートされます。計測用のテスト信号はプラグインの外へ出ません。SEND のみ挿した状態では無音で待機し、クリックノイズも発生しません。ミックスを聴きながらの計測はできないため、計測専用の場面(またはトラックの複製)で使ってください。

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画面構成(RECEIVE)

EQUARiUM SENDRECEIVE ⧉ 1 RUN
RANGE±6±12±24±48 WINDOW16K32K64K OVERLAYPHASEG.DELAYOFF
20501002005001k2k5k10k20k+12+60-6-12
LAT 20.1 ms CONF 96%
1 2 3 4 5 6 7
  1. SEND / RECEIVE — このインスタンスの役割です。挿した順に自動設定されます。
  2. GROUP — リンクグループ(1〜8)です。クリックするとドロップダウンで選択できます。
  3. RUN / PAUSE — 計測の一時停止です。PAUSE 中は無音のまま待機し、カーブは最後の状態でホールドされます。
  4. 設定メニュー(☰) — 背景枠(Glass / Line / Off)の切替です。
  5. 表示ツールバー — RANGE / WINDOW / OVERLAY(第 4 章)。
  6. カーブ表示 — 白がメインの振幅カーブ、アンバーの破線がオーバーレイです(第 5 章)。
  7. LAT / CONF — 検出したレイテンシと計測の信頼度です。
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表示コントロール

コントロール 内容
RANGE縦軸のレンジを ±6 / ±12 / ±24 / ±48 dB から選びます。微妙なシェルフは ±6、大胆なカットは ±24 以上が見やすくなります。
WINDOW解析の時間窓 16K / 32K / 64K です。長いほど狭い Q のフィルターまで精細に見える(48kHz で約 2.9 / 1.5 / 0.7 Hz 分解能)代わりに、ノブ操作への追従が遅くなります。SEND / RECEIVE 間で自動的に同期されます。
OVERLAY振幅カーブに重ねる第 2 カーブです。PHASE(位相)/ G.DELAY(群遅延)/ OFF を選べます。
RUN / PAUSE計測の一時停止です。PAUSE 中はテスト信号を止めて無音で待機し、カーブはホールドされます。
GROUPリンクグループ 1〜8。同じ番号の SEND / RECEIVE がペアになります。
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カーブの読み方

  • 白い実線が振幅特性です。横軸は 20 Hz〜20 kHz の対数スケール、縦軸は RANGE で選んだ dB レンジです。
  • アンバーの破線がオーバーレイ(位相または群遅延)です。ブーストの前後で位相が回る様子や、リニアフェーズ EQ との違いがひと目で分かります。
  • カーブが薄く描かれている帯域は、コヒーレンス(信頼度)が低い部分です。値を鵜呑みにせず参考程度に見てください。
  • カーブの上でポインタを動かす(または左右の矢印キー)と、その周波数の値を読み取れます。
  • 低域の表示は FFT の分解能に合わせて滑らかに補間されます。狭い Q の低域フィルターを正確に見たいときは WINDOW を長くしてください。
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計測の仕組みと注意点

SEND は、聴感上ノイズに近い専用のテスト信号(マルチトーン、実効 −12 dBFS)を連続再生し、RECEIVE が EQ 通過後の信号と比較して伝達関数を推定します。ノイズやディザではなく解析窓と同期した信号を使うため、短時間で安定したカーブが得られます。

  • 対象プラグインのレイテンシは相互相関で自動整合されます。手動のディレイ合わせは不要です。
  • 信頼度(コヒーレンス)は常時計算され、CONF 表示とカーブの濃さに反映されます。
  • SEND と RECEIVE の間には計測対象だけを挿してください。ディストーションなど非線形なプラグインが挟まると信頼度が下がります。
  • 計測中トラックは完全ミュートです。計測が終わったら EQUARiUM を 2 つともバイパスまたは削除すれば、通常の再生に戻ります。