COMPSCOPE USER GUIDE

COMPSCOPE ユーザーガイド

COMPSCOPE は、アナログコンプレッサー(1176 系など)の挙動を可視化するアナライザープラグインです。コンプレッサーを 2 つのインスタンスで挟むだけで、実際に起きたゲインリダクションとエンベロープの変化をリアルタイムに観測できます。音声はすべて完全パススルーです。

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COMPSCOPE とは

お気に入りのコンプレッサーが「実際に何をしているのか」を見るためのプラグインです。コンプの内部パラメータを推測して断定するのではなく、コンプの前後の信号を比較して観測された実効挙動だけを表示します。

  • ゲインリダクション(GR)を物理演算の針式 VU とタイムラインで表示します。
  • pre(コンプ前)/ post(コンプ後)のエンベロープを重ねて表示します。
  • レイテンシ補正と makeup ゲインの推定は全自動です。手動キャリブレーションはありません。

対応環境: macOS / VST3・AU・Standalone。音声には一切手を加えません。

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セットアップ — 2 インスタンス構成

計測したいコンプレッサーを、2 つの COMPSCOPE で挟みます。

トラック → COMPSCOPESEND · G1 → コンプレッサー → COMPSCOPERECV · G1 → 出力
  1. コンプの前に COMPSCOPE を挿します。1 つ目のインスタンスは自動で SEND になります。
  2. コンプの後に COMPSCOPE をもう 1 つ挿します。2 つ目以降は自動で RECV になります。
  3. 両方の GROUP(G1〜G8)が同じであることを確認します。複数トラックで同時に使うときはグループ番号でペアを分けます。
  4. 再生すると解析が自動で始まり、RECV 側の画面に結果が表示されます。レイテンシ整列と makeup ゲインの推定は全自動で、収束中はヘッダーに CALIBRATING バッジが点灯します。

SEND 側の画面は表示が薄くなり「SEND MODE」と表示されます。解析結果は常に RECV 側で確認してください。

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画面構成(RECV)

COMPSCOPE SENDRECV ‹G1› MATCH CALIBRATING ☰
ENVELOPE PRE POST GR NOW4.2 dB GR PEAK7.9 dB MATCH6.0 dB
0361020 GR
1 2 3 4 5 6 7
  1. SEND / RECV — このインスタンスの役割です。挿した順に自動設定されますが、手動でも切り替えられます。
  2. GROUP(G1〜G8) — SEND と RECV をつなぐリンクグループです。‹ › で番号を変更します。
  3. MATCH — ゲインマッチの再解析ボタンです(第 5 章)。
  4. ステータスバッジ — 解析の状態を示します(第 7 章)。
  5. 設定メニュー(☰) — 背景枠・ゲインマッチ適用・表示レンジの設定です(第 6 章)。
  6. 数値 readout — GR NOW / GR PEAK / MATCH の現在値です。
  7. GR VU + ENVELOPE — 針式 GR メーターと pre / post エンベロープです(第 4 章)。
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表示の読み方

GR VU(針式メーター)

現在のゲインリダクション量を、実機の VU メーターと同じ物理演算(バネ・ダンパー 2 次系 + 残像モーションブラー)の針で表示します。針の振れ方そのものが、コンプのアタック / リリースの性格を映します。薄いピーク針は約 1.5 秒ホールドした後、自動で減衰します。

ENVELOPE(pre / post 重ね描き)

グレーの線がコンプ前(PRE)、白い線がコンプ後(POST)のレベル推移です。2 本の線の差がそのままゲインリダクションで、アタックで潰れる瞬間、リリースで戻っていく過程が時間軸で見えます。古い波形は左へ流れながらフェードアウトします。

数値 readout

GR NOW は現在の GR、GR PEAK は直近の最大 GR、MATCH は検出されたゲインマッチ量(dB)です。信頼できる測定ができない間は -- と表示されます。

無音(ドラムの休符や曲間)では「測定不能」を測定値と区別して扱い、GR はリリース外挿で自然に 0 へ戻ります。数値が一時的に -- になるのは正常な動作です。

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ゲインマッチ(MATCH)

コンプの Output / Makeup ゲインで持ち上がった分を自動で検出し、ENVELOPE の POST 表示から差し引いて pre / post を比較しやすくする機能です。

  • 再生を始めると自動で解析され、収束した時点で値が確定(ラッチ)します。以後は勝手に変わりません。
  • コンプの Output を変えたときなど、ヘッダーの MATCH ボタンを押すと再解析します(解析中は MATCHING バッジが点灯)。
  • ゲインマッチは ENVELOPE の POST 表示にのみ適用されます。GR の数値と針には影響しません。
  • POST 表示への適用は、設定メニューの GAIN MATCH → Apply でオフにもできます。
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設定メニュー(☰)

GLASS
Glass
Line
Off
GAIN MATCH
ApplyON
ENV RANGE
-30 dB
-40 dB
-50 dB
-60 dB

GLASS(Glass / Line / Off)

パネル背景枠の見た目です。Glass はガラス風のフル表現、Line は細いアウトラインのみ、Off はフラットな暗面です。

GAIN MATCH — Apply

検出したゲインマッチ量を ENVELOPE の POST 表示へ適用するかの切替です(既定オン)。

ENV RANGE

エンベロープ表示の下限レベルです。-30 / -40 / -50 / -60 dB から選びます(既定 -40 dB)。静かな素材では深いレンジにすると変化が見やすくなります。

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ステータスバッジの意味

ヘッダーのバッジは解析の状態を示します。多くは自動で解消されるため、基本的に待つだけで問題ありません。

バッジ 意味と対処
NO LINK同じ GROUP の SEND が見つかりません。SEND 側のインスタンスとグループ番号を確認してください。
CALIBRATINGmakeup ゲインの自動推定が収束中です。そのまま再生を続けると消えます。
MATCHINGMATCH ボタンによるゲインマッチの再解析中です。
LOW CORRELATIONpre / post 信号の相関が低く、測定の信頼度が下がっています。並列処理や大きな音色変化が原因のことがあります。
PARALLEL / COLOR DETECTEDパラレルコンプやサチュレーションなど、単純なゲイン変化で説明できない成分を検出しました。GR の値は参考値として見てください。
LATENCY UNSTABLEレイテンシの推定が安定していません。ルーティングやバッファ設定の変更直後に出ることがあります。